終わってみればやっぱり「シューマッハー」

F1第5戦スペインGP、予選で「BARホンダ」の佐藤琢磨が日本人ドライバー初の3位グリッド獲得、決勝にも久々の日本人表彰台(鈴木亜久里の'90年F1日本GP3位が今までで最高順位)にも期待が持てたが実際にレースが始まってみるとやはり単純な速さでなくて最近のF1の傾向であるチーム力が如実に出た結果となったようだ。スタートは決して悪くはなかった。レース中特に落ち度も見られず車も走り自体も悪くなく、悪く言えば全体的に淡々としたレース運び。ただそれ以上にスペインが得意の「ルノー」、そしてチーム、、車、ドライバーそのすべてが最高の状態にある「フェラーリ」が勝っていたって言うだけ。このスペイン・カタルニアサーキットっていうのは富士スピードウェイにも似た高速ストレートがあるが逆にテクニカルな方向性も持ったサーキットで抜きどころが少ない。従って毎年ピットストップのみで順位が入れ変わる様なそういう単調なレース運びになる事が多いのだが今年もその例に漏れなかったようだ。今年は特に「フェラーリシューマッハーの独走を阻む様なチームやドライバーがいないので(強いてあげれば「ウイリアムBMW」のモントーヤぐらいのものだが、その「ウイリアムズ」も今年はまだ「フェラーリ」にまったく追いついていないのが現状)余計に単調に見えても仕方の無い所ではある。別の見方をすればそれ以下の勢力争いの変化が面白い。「マクラーレンメルセデス」の考えられない絶不調。去年から上昇傾向になって来て今年それが爆発したかの様な好調ぶりを見せる「BARホンダ」仕上がりは荒いがやはり好調さキープの「ルノー」と、「フェラーリ」以下の勢力図が一変してしまったかのようだ。逆にその「フェラーリ」に全く追いつけないでいるのは非常に歯がゆい所なのではあるが恐らく今年はそれ以下のチームやドライバーは「フェラーリ」がミスをしない限りは表彰台に上がる事すら困難になるだろう。それだけ「フェラーリ」そしてシューマッハーが強いってことで。次戦は伝統の「モナコGP」ここも非常にオーバーテイクの難しいサーキットで最近の傾向のそれなりの展開しか期待出来ないが('92年モナコGPの様なセナvsマンセル対決の様なバトルはもう見られないんだろうか)サーキット自体の雰囲気は抜群なので(モナコ市街地の公道を使ってサーキットに仕立てている所など)今年も独特の雰囲気を楽しめればな、と思う。