佐藤琢磨

F1ヨーロッパGP。予選2位からの出走、スタートでは序盤出遅れるもラップ的には他上位陣と遜色なく一時はトップを走る快走を見せてくれたのだが45周目2位バリチェロと1コーナーで絡んでしまいフロントウイング損傷、交換後コースに戻るも47周目エンジンブローにてリタイヤという結果に終わりはしたが、今回の琢磨の走りはシューマッハをはじめフェラーリチームならびにほかのドライバーたちにも強烈に印象づけた事でしょう。レース終了後の勝利者記者会見でのシューマッハバリチェロの顔色を見てもらえば一目瞭然だろう。
確かにあのコーナーでの琢磨は突っ込み過ぎ。もう1コーナー待ってもあの速さなら十分オーバーテイク出来ただろうと思う。琢磨自身も「行けたと思った」からこそロックするようなブレーキングもせずスパッと行くつもりだったんだろうか。見ている側からすればムチャだと思ったのは言うまでもないのですが、行ければラッキーみたいな。結果的にクラッシュ、フロントウイング破損となってしまったがその心意気は買ってあげたい気分だ。ただその後のオーバーフローは・・・「遅かれ早かれエンジンああいう事になったと思う」とは如何に。恐らくノーズ交換後ピットアウト直後アロンソに真後ろに付けられ、先ほどの接触の苛立ちも手伝ってか追い上げのためエンジン回しすぎたためと思われる。接触の際のウイングの破片がサイドポンツーンに入ったためだという事もあるが。いずれにせよ最近予定調和気味なF1の世界に風穴をあけてくれる様なドライバーがまだいたんだって事は称賛に値すると思う。しかもそれが日本人だって事を我々は誇りに思わなければならない。ただ完走してなんぼの世界で、それこそ今後の課題はとにかく完走する事が一番の課題。アピールも大事だが結果が残らないと本当にそれだけで終わってしまいそうなので、とにかく完走。その常に戦い続ける精神を忘れずに冷静な判断力を身につけた時こそ自ずと結果がついてくる事だろうと思う。
次こそは・・・。