F1第7戦ヨーロッパグランプリ決勝まとめ

まず結論から。今年のF1のルール改定の一部には大変危険なものが含まれている、という事。
今年のルールの一つの中に決勝レース中のタイヤ交換は一切認められない(パンク時はパンクしたタイヤのみ、天候の急激な変化、降雨時はOK)というのがあるのだが、その変更の影響が悪い意味で出てしまったのが今回のグランプリと言えよう。摩耗したタイヤの状態のまま走り続けサスペンションにダメージを負い最終ラップを残し大クラッシュを演じてしまったライコネン。これがレース、これがF1なのかもしれない。しかしこれ、どのチームのタイヤ状態もそうなのですがスタート時には溝がはっきりしているF1タイヤも最後にはほとんどスリック状態となってしまっている、場合によってはトレッドが完全に剥がれてしまっている、本当にギリギリの状態で走っているという事が分かるかと思う。今回のニュルブルクリンク、決勝終了時の気温は24度、路面温度は41度だったという。この時期この状態でアレなのだからこれからまだまだ過酷なサーキットが待っているので果たしてタイヤのルール的には自分的に疑問符が付き始めている。
ルールとは一度決めたらそうコロコロと出来るならば変えない方が良いのかもしれない。しかし今回のケースの様にもしそれが危険だと判断したならばこれから先のルール変更も考えるべきではと思っています。もともとは環境対策とコスト低減という大義名分のもとのルール変更なのでしたが、これせめてタイヤ交換は認めるべきなのではないか、と思っています。今回のライコネンやマッサのケース(摩耗したタイヤのトレッドが剥がれフロントウイングにダメージを負ってしまう)は明らかに危険だったし、ドライバーには常に新しいタイヤでガンガンとレースをしてもらいたいというのが本音。逆の言い方をすればレースをしていながらあそこまでタイヤが保っている、という事の方が不思議で仕方が無いのですが、ドライバーは相当苦労して乗っているんじゃないかとは思う。決めつけるのは良くはないがこのままではいずれにせよタイヤが原因でこれからもっと重大なことが起きそうな気がします。
レースはフィジケラがスタート出来ず、スタート直後1コーナーでのラルフ・シューマッハ、ウェバー、バリチェロモントーヤ佐藤琢磨等の多重クラッシュ、モントーヤ、バトンとのバトル等の細かいバトル、ペナルティがやたらと目に付いたという事以外には取り立てて語るべき所の無いグランプリ。ただクライマックスはラストラップにそれは起こる。先に書いた様にライコネンの大クラッシュ。それにより2位を追走していたアロンソが繰り上げて優勝。予選初ポールを獲得したハイドフェルトは2位フィニッシュ。3位に久々の表彰台が嬉しいバリチェロ。苦しい復帰戦だった佐藤琢磨は12位フィニッシュ、次戦のカナダに望みを繋げてくれればと思います。
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(決勝結果)
1 F・アロンソ ルノー 1:31’46.648
2 N・ハイドフェルド ウィリアムズ・BMW 16.673遅れ
3 R・バリチェロ フェラーリ 18.605遅れ
4 D・クルサード レッドブルコスワース 31.605遅れ
5 M・シューマッハー フェラーリ 50.605遅れ
6 G・フィジケラ ルノー 51.605遅れ
7 J−P・モントーヤ マクラーレンメルセデス 58.605遅れ
8 J・トゥルーリ トヨタ 1’11.091遅れ
9 V・リウッツィ レッドブルコスワース 1’11.529遅れ
10 J・バトン B・A・R・ホンダ 1’35.786遅れ
11 K・ライコネン マクラーレンメルセデス 1周遅れ(アクシデント)
12 佐藤琢磨 B・A・R・ホンダ 1周遅れ
13 J・ヴィルヌーヴ ザウバーペトロナス 1周遅れ
14 F・マッサ ザウバーペトロナス 1周遅れ
15 T・モンテイロ ジョーダン・トヨタ 1周遅れ
16 N・カーティケヤン ジョーダン・トヨタ 1周遅れ
17 C・アルバース ミナルディコスワース 2周遅れ
18 P・フリーザッハー ミナルディコスワース 3周遅れ
(以下リタイア)
19 R・シューマッハー トヨタ 33周(スピン)
20 M・ウェバー ウィリアムズ・BMW 0周(アクシデント)